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Author:だだ
方向音痴で胃腸虚弱で臆病者の旅行好き

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シャハラーとの再会
レギスタンで一日すごして気が済んだ私は、シャフリザーブスへ向かった。
宿の主人に手配してもらったタクシーは、ちょっとびっくりするくらいピカピカの新車だった。
この国でフロントガラスが割れていないタクシーは初めてだ。
ガラスが割れていないだけあって、がんがんスピードが出るし、山越えもへっちゃらだ。
1時間余りでシャフリザーブスへ到着した。

シャフリザーブスは小さな町だ。
せいぜい昔の建物の名残がいくつかあるだけで、観光地としては魅力に乏しい。
だが私は、遺跡を見に来たわけではなかった。
シャハラーに会いに来たのだ。
長距離バスで出会った、おしゃべりなシャハラーおばさん。
彼女とは身振り手振りで何時間も会話をした。そのときに、
  「私はシャフリザーブスのバザールで働いているから、ぜひ遊びに来なさい」
と言ってくれていたのだ。

タクシーの運ちゃんに駐車場で待っててもらい、バザールへと急ぐ。
バザールはいつでも混んでいるし、地面に品物が敷き詰められているような具合で、大変だ。
絨毯、衣類、雑貨、肉、香辛料、チーズ類、野菜、果物、おびただしいスイカの群れ。
シャハラーは米を売っているはずだ。
米売り場はどこだ?

スイカの海


絨毯屋


人に尋ねつつ彷徨い歩いた挙句、ようやく穀物売り場を発見した。
麻袋に入れられて米やパスタがならんでいる。
と、
  「おい日本人!おれだよ!」
と肩を叩かれた。
バスで出会ったトルコ系のおじさんだった。
大きな黒い目が驚きでとびださんばかりになっている。
  「おいで、こっちだ!」
米売り場へひっぱっていかれた。
  「シャハラー!」
おじさんが、米袋をならべたテントに向かって叫んだ。
・・・いた!
シャハラーは米袋のひとつに腰かけて商売中のようだったが、私を見たとたん、客も枡も放り出して立ち上がった。
抱き合い、手を叩いて喜び合った。
オリバー・カーン似のおじさんもそこにいた。
私達はならんで米袋に座り、再会を喜び合った。

今日、私はお土産を持ってきていた。
携帯用カイロ。
彼らはカイロを見たことがないようなので、またしてもガイドブックの言語ページを引っ張り出し、使い方を説明する。
  「オートビュスはサウクだ。エタはイッスィクだ。」
要は、バスは冷えるからこれで温まって、てこと。
一つ開けて実演してみせる。
カイロが熱くなってくると、シャハラーはどえらく驚き、
  「ラフマット、スパスィーバ」
と、ウズベク語とロシア語で丁寧にありがとうを言った。
このときの彼女の瞳を私はけして忘れないだろう。
言葉はほとんど通じないが・・・言葉以上のものが通じ合った気がした。
たとえそれが一瞬でも。

それから食事に誘われた。
市場の片隅にあるチャイハナで、シャシリク(串焼き肉)とスイカをごちそうになった。
そういえば「今度会ったら一緒にスイカを食べよう」とバスの中で約束したのだった。
食べていると、たくさんの人が見物に集まってきた。
・・・私を見物に来たのである。
シャハラーは、
  「ホラズムから帰る途中で知り合ったの。日本人よ」
と何度も何度も同じ説明をくりかえし、見物人はそのたびに
  「へええ、日本かい。・・・で、両親はご健在かね?」
と訊いてくる。
ウズベキスタンでは、『個人』の意識より『家族』という単位の一員であることが大事にされているようだ。
両親を置いて一人旅をしている私はとんでもない親不孝者なのかもしれない。
シャハラーは、仲間のおばさんに
  「私はこの子にウズベク語を教えたんだよ!『月』ってね!」
と自慢していた。
バザールの片隅、スイカ売り場のテントの上には白い月が浮かんでいた。
夜にみんなで並んでトイレをした、あの砂漠で見たのと同じ月が、ここにも浮かんでいたのだった。
私は天を指差して
  「オイモモ(月)!」
と言った。
おばさんは笑い、シャハラーは肯いて「オイモモ」とくりかえした。

気がつけば、分厚い人垣がテーブルをぐるっと取り囲んでいた。
そのあまりの多さに、ついにチャイハナの親父が怒りだし、
  「おらおら、うちは見世物小屋じゃねえぞ!」
と怒鳴って見物客をけちらしてしまった。

シャハラーも周りの人も、さんざん引き止めてくれたけど、私はシャハラーの商いの邪魔をするのは嫌だった(既にもうかなり邪魔をしてる気がした)。
それで彼らに別れを告げて、バザールを出た。


ウズベキスタン | 【2008-01-07(Mon) 14:39:19】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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