初めての旅。
それは高校を出てすぐの春休みだった。
卒業記念にエジプトに行こうと決めた。
なぜエジプトなのかはもう忘れたが、
とにかくエジプトでなくてはダメだった。
「なんでエジプトなんだ!」
父は怒った。
べつに箱入り娘でもないが、一人で海外どころか大阪にも行けないような頼りない子なので親は心配したのだろう。
「なんでまたエジプトなんて遠いところに!
古い遺跡なら、そうだな、中国にも万里の長城があるやないか。
中国じゃダメなのか?」
なんで中国ならいいのだ?
ただ遠いというだけで心配だったのかもしれない。
説得するのにずいぶん時間がかかった気がするが、最後には許してもらえた。
結局は甘いのだ、ウチの親。
ただし。
ただし、がつく。
「良いツアーを選びなさい」
心配性の親にしてみれば一人で異国を歩くなんて許せないことだったし、どのみち私自身にもその勇気がなかった。それで大手旅行会社の高価なツアーで行くことになった。
『カイロ・ルクソール・アスワン、
古代遺跡をめぐる豪華絢爛9日間の旅!』
てなわけで。
ツアー仲間は新婚旅行のカップルばかり、
一人参加の私はなんだかバカみたいに浮いていたと思う。

それでも最高に楽しかった。
人生でこんなに楽しかったことは、明日がくるのが嬉しかったことはない、そう思えるくらいに嬉しかった。
それは高校を出てすぐの春休みだった。
卒業記念にエジプトに行こうと決めた。
なぜエジプトなのかはもう忘れたが、
とにかくエジプトでなくてはダメだった。
「なんでエジプトなんだ!」
父は怒った。
べつに箱入り娘でもないが、一人で海外どころか大阪にも行けないような頼りない子なので親は心配したのだろう。
「なんでまたエジプトなんて遠いところに!
古い遺跡なら、そうだな、中国にも万里の長城があるやないか。
中国じゃダメなのか?」
なんで中国ならいいのだ?
ただ遠いというだけで心配だったのかもしれない。
説得するのにずいぶん時間がかかった気がするが、最後には許してもらえた。
結局は甘いのだ、ウチの親。
ただし。
ただし、がつく。
「良いツアーを選びなさい」
心配性の親にしてみれば一人で異国を歩くなんて許せないことだったし、どのみち私自身にもその勇気がなかった。それで大手旅行会社の高価なツアーで行くことになった。
『カイロ・ルクソール・アスワン、
古代遺跡をめぐる豪華絢爛9日間の旅!』
てなわけで。
ツアー仲間は新婚旅行のカップルばかり、
一人参加の私はなんだかバカみたいに浮いていたと思う。

それでも最高に楽しかった。
人生でこんなに楽しかったことは、明日がくるのが嬉しかったことはない、そう思えるくらいに嬉しかった。

