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だだ

Author:だだ
方向音痴で胃腸虚弱で臆病者の旅行好き

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悲しい思い出
悲しい話をしよう。
今までの旅の中でいちばん悲しかった思い出だ。
・・・だからと言って暗い話ではナイ。

母をタイに連れていったことがある。
母はもちろんトシだし、足も悪い。
それにお嬢さん育ちでバイオリンなんか弾いていらっしゃって
我が母親ながら、私とはちょっと違う世界の人なのだ。
ごったがえすアジアの町より、
添乗員付きのツアーでヨーロッパの方が似合ってる。
その母が
  「私だって一度くらい冒険したい!」
と、私の案内する旅についてきたのだ。

屋台で食べる。
水上バスに乗る。
列車でアユタヤまで行った。
安いレストランで自分で注文をした。
…ホテルだけは上等のところを予約したけれども。

母は頑張った。
ニンニク大嫌いのくせに何でも食べたし
火を噴くようなタイ料理も美味しいと言った。
汚いトイレもちゃんと使えた。
珍しいことだらけで、それなりに楽しんでいたらしい。

母がいちばん嬉しそうな顔をしたのが、アユタヤで帽子を見つけた時だ。
ピンクの麦わら帽子。
造化がてんこもりに飾られている。
私がかぶるとアホみたいになったが、
母は
  「これ可愛い♪」
ぶりっぶりに可愛い帽子を買って、無邪気に喜んでいた。
50才の少女みたいにずっとかぶっていた。
これで思い出の品ができたと言った。

それなのに。
トゥクトゥクに乗って移動中のこと。
ほぼ未舗装のでこぼこ道で大きな車とすれ違い、トゥクトゥクが激しく揺れて
  「・・・あっ!」
風が、母の帽子をさらっていった。
ピンクの帽子。
可愛い帽子。
最高にお気に入りの帽子がふっとばされて、
対向車のタイヤにひかれてぺったんこ。
  「あーーーっ!」
運転手が気づいてトゥトゥクを停め、帽子を取ってきてくれた。
でも、母の大好きな帽子は、もうどう見てもご臨終だった。

あのときの母の顔は一生忘れないだろう。
でも、ちょっと笑ってしまった。
子供の泣顔みたいだった。
笑ってごめん、母。

そのあとたくさんの店で同じような帽子を探したけれど
母の気に入る帽子はとうとう見つからなかった。
今でも母はその帽子の話をすると
  「悲しいから思い出したくないっ!」
と拒否している。
そのたびにちょっとせつないような、気の毒なような、
しかし可笑しいような気がして
私はいつもちょっとだけ笑う。

来月、私はタイに行く予定なので(…予定)
懲りずにピンクの帽子を探してみよう。

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トラブル! | 【2009-01-14(Wed) 23:16:15】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
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