最近の記事
カテゴリー
猫リスト
検索フォーム
ブログランキング
ランキングに参加してみました。 よかったら押してください。

にほんブログ村 旅行ブログ 海外旅行へ

最近のコメント
最近のトラックバック
プロフィール

だだ

Author:だだ
方向音痴で胃腸虚弱で臆病者の旅行好き

月別アーカイブ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | 【--------(--) --:--:--】 | Trackback(-) | Comments(-)
初めての荷造り
初めての旅は大変だ。
何から何まで大変だ。
旅立つ前から大騒ぎ。
何を持っていけばいいのか、見当がつかない。

とりあえずスーツケースが必要だ。
だが店頭にはさまざまなスーツケースが無数にならび、どれを買ったらいいか分らない。
お店の人に相談してみた。
 「ご旅行は、何日のご予定ですか?」
 「9日間です。エジプトなんです」
 「では、これなど如何でしょう」
見せられたのは、とびきり巨大なスーツケース。
いくらなんでもデカすぎる。
自分よりデカいんじゃないか。
実際、数年後にはこのスーツケース一つに3人分の荷物を入れてもまだ余ったくらいである。
 「ちょっと大きくないですか?」
さすがに驚いて尋ねると、店員は慇懃な口調で
 「でもエジプトだと、なにかと荷物も多くなると思いますよ」
と答えた。
何にも知らない初心な私は、素直に「そんなものかも」と思ってしまった。
こうしてまんまと高価な巨大スーツケースを買わされたのであった。
 
次は荷造りだ。
ハワイやグアムならともかく、エジプトなんかまだ世界の果てだと思われていた時代のことだ。
 「懐中電灯とか、いるんやろか」
 「外国の食べ物はマズイから、缶詰も持って行ったほうが、ええんと違うか」
出発の一週間も前から思案していた。
そこへ母が
 「T先生はエジプトに何度も行っているらしい」
と聞きつけて来た。
T先生というのは私のかかりつけのお医者さんである。
先生はどっしりと椅子に腰かけて、大きな声で教えてくれた。
 「向こうの水は体に悪いから、飲み物をたくさん持っていかないとダメだよ。
  水とか、缶のお茶とか、ジュースとかね」
信頼のおける先生が言うんだから間違いない。
それで、その通りにした。
巨大なスーツケースの半分に、お茶や缶ジュース、水のボトルなどをギュウギュウ詰めに押し込んだのである。

最後まで悩んだのは、服だった。
エジプトは南国だ。
旅行会社からは「半袖で十分」と言われていた。
だが、頭ではわかっているつもりでも、いざ実際に行くとなると「一年中ずっと夏」というのがどうしても信じられないのだ。
……今現在こんなに寒いのに、夏だなんてありえない。本当に半袖で大丈夫なんだろうか。
すると母が言った。
 「じゃあ、夏服と冬服、両方持っていったら?」
愚かな私には名案に思えた。
それで、その通りにした。
巨大なスーツケースの残り半分に、セーターやトレーナー、それに半袖のTシャツをギュウギュウ詰めに押し込んだのである。
巨大なスーツケースもさすがに満杯になった。蓋を閉めるのに苦労したくらいである。
エジプトだと荷物も多くなるでしょう、と言った店員の言葉は正しかったのだ。

ともかく準備は整った。
さあて出発、と勢い込んでスーツケースを持ち上げた!
ところが!
……持ち上がらなかった。
缶ジュースと冬服がパンパンに詰まった巨大スーツケースは、自分の体重くらいの重さになっていたのだ。

もちろん、ツアーで飲み物に困るなんてことはないし、南国でセーターが必要なはずがない。
そんなこととは露知らず、私は笑っちゃうくらい巨大なスーツケースをエジプトくんだりまで引きずっていったわけだ。
到着2時間もしないうちに、自分がいかに無駄なものばかり持ってきたかをを知り、愕然とした。

この巨大なスーツケース。
まだ余談がある。

エジプトはアスワンのホテル・オベロイに泊まったときのことだ。
荷物を部屋に運び込む際、チビの私を見つけたポーターが
 「2階までお運びしましょう」
とやって来た。
この高級ホテルはなんと一部屋ずつ2階建てになっているのだ。
よせばいいのに彼はスーツケースをえいやっと持ち上げた。
そして思わずよろめきながら、一言、叫んだ。
 「Heavy!」
その後さらに私にはわからない言葉で悪態をつきながら、それでもチップ欲しさに頑張り抜き、2階の寝室に運び上げた時には、大の男がふうふう息をきらせていた。

しかし本当に大変だったのは、この翌朝。

バゲージダウンの刻限が迫るにつれ、私は真剣に悩まなければならなかった。
二階に運び上げた巨大スーツケースを、どうやって下ろせばいいものか?
階段を持って降りるには危険すぎる重量だった。
その時には缶ジュースの必要性を見限っていたので、とりあえず捨てた。
ファンタオレンジやウーロン茶、缶コーヒー。捨てるのは惜しかった。
もったいなかった。だが仕方がない。T先生を恨みながら、ぜんぶ捨てた。
それでもまだ重い。
出発の時間は刻々と迫ってくる。
……仕方がない。
こいつを階下に下ろすには、これしかない。
最後の手段だ。

私はスーツケースを、階段の上から、そっと、突き落とした。

旅の「初めて」 | 【2006-01-13(Fri) 14:55:26】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する



リンク
BlogPeople

広告

・ AIUの海外旅行保険
・ H.I.S.
・ 海外航空券ならJTB


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。